これは2021/4/21のお話です。
岡山1200に備えてバイクのメンテナンスをしてる時に、リアホイールのベアリングがゴリっていることを発見しました。
調べていくとハブ本体側ではなく、フリーボディの中のベアリングがゴリッてる事が判明したため、フリーボディ内のベアリングの打ち替えをしてみました。
このハブは去年9月に土砂降りの中走ったピークス熱海で使用していたハブ。
雨水が侵入し、フリーの中のベアリングが錆びついていたとしても何もおかしくありません……。
ということでベアリングの打ち替えに挑戦してみました。
ハブ本体の打ち替えなら何度かやったことがありますが、フリーボディのベアリング打ち替えは今回が初めてです。
しかも、他の人がやったやつを参考にしようとネットで調べてみても、本体のベアリング打ち替えならそれなりにヒットするのに、フリーのベアリング打ち替えをやったという記事は全くと言っていいほど出てきません。。。
本体のベアリング打ち替えをやった記事にも、フリーボディについては「大変そう」「めんどくさそう」「こんなんどうやって取り出すねん」というようなことしか書かれておらず、あまり挑戦してる人がいないような印象を受けました。(そもそもやれるのか、やっていいものなのかも不明だが(^_^;))
フリーボディのベアリング打ち替えはどう見ても明らかに難関そうでしたが、なぜかは分かりませんが今の自分ならできる気がしたので、今回果敢にチャレンジすることにしました。
(ちなみに仮にもし失敗でもしたら、岡山1200は別のホイールを履かせて挑むこととなるため、かなりリスクを背負った上での挑戦でした(^_^;))
ということで対象となるフリーボディ。
まずは防水用?のパッキンを外します。
小さなマイナスを突っ込み、それをひねってパッキンを起こすようにすると外せました。
外せました。(キツくハマってるだけでした)パッキンのくせにやけにコツコツと鳴る硬い部分があるなーと思ったら真鍮?のワッシャとパッキンが一体ものになってる構造でした(^_^;)
お次は打ち込まれたベアリングを取り出します。
最初はこんな風に重ねて、ハンマーで連続打撃を与えて取り出そうと試みました。しかしいくら強く殴っても、全くベアリングが出てくる気配がしません……(T_T)
何度やっても変化がなかったため、ハンマーではダメだと悟り、今度はねじ込んでベアリングを取り出すことにしました。
色々考えた結果、クイックリリースを使ってやってみました。フリーボディ本体を突っ張りつつ、ベアリングだけにねじ込む力が伝わるよう工夫して組み立ててます。
組立部品にはホームセンターで売ってる水道管の筒だとかハブシャフトに使われているカラーとかハブのロックナットなどを利用しています。(ハブシャフトのカラーは径がピッタリ合って万能でした(笑))
そんな感じで写真の状態のままねじ込んでいき、フリーに打ち込まれたベアリングを押し出していきます。
重みのかかったクイックリリースのレバーをおそるおそる回していくと・・・・
「バキバキッ!!」
という音と共に、無事ベアリングを取り出すことができましたー(^_^;)(あまりにも音が普通じゃなくて一瞬ねじが負けてネジ山が潰れたかと思った…)
フリーにはベアリングが手前と奥で2つ入っており、その間にはカラーがあります。
そのカラーも取り出してみると・・はい、お決まりの色になってました(^_^;)
うわ、なんか口紅みたい……
カラーも取り出せたことから、さらに奥にあるベアリングも取り出します。
・・・・あれ?出てこない。
・・・あ、よくよく考えたら、手前と同じ寸法で奥に圧入されてるってことは、一度手前に圧入させて、それをさらに圧入して外へ出さないと、ベアリングを取り出せないのでは!?!?(^_^;)
あぁーーー、マジか・・・・
ラスボス第二形態感ハンパないです・・・
でも奥のベアリングを取り出すにはそれをやるしかない。
ってことで果敢に取り出そうとチャレンジ!!
始めはハンマーで手前へ打ち込んでいたが全然うまくいかないので再びクイックリリースを使って「奥から手前」へ圧入・・・
その手前へ圧入したベアリングをさらにねじ込んで外へ押し出していく・・・
こうして無事奥のベアリングも取り出せました!!
ゴリッてた原因はまさにこのベアリングでした。「錆びついたベアリングで今を撃ち抜こう・・・(笑)」
なんとかボールGTのエンディングテーマです。はい。
内部を清掃しました。
そしてグリスをたっぷり塗って、新品のベアリングを同じようにねじ込んでいきます。
奥と手前にベアリングを圧入し、その間にカラーもしっかり収めてフリーのベアリング打ち替えが完了しました。
グリスを大量に塗って、パッキンを被せます。
これで作業完了!!
ゴリッてたベアリングを打ち替えたことで本来の回転性能に回復し、転がりが(回転が)少し滑らかになりました。
これで巡航がちょっと楽になる・・・はずです(^_^;) (理論上は…)
ちなみに使用したベアリングは15267-2RS。
アマゾンで売ってたのを使いました。
いいのかはよく知らん。
これでNOVATEC F482SB-SLのハブは完璧にメンテナンスできるようになりましたー(^o^)
もし仮にお店でベアリング打ち替えして貰ったり新品のフリーを買ったりしていたら何千円、何万円と持ってかれていたところですが、自分でベアリング打ち替えすればベアリング代のたった数千円でできちゃいます!!
いやぁほんとお金かからないってサイコーですね。
ハブ自体も軽くてコスパ最強の手組ハブなので、今後も末永く愛用していこうと思います。
おしまい。