次のブルベシーズンで戦うための相棒・Cannondale CAAD12(2017モデル)を年末から年明け(12/31〜1/1)にかけてメンテナンスしていました。
毎年冬は雪で乗れなくなったりするので、年末はちょうど良いメンテナンスタイミングなのではないかという気がしています。最近。
年一でやれば故障しにくくなるし、年10000kmペースだからそんなに消耗もしない。(多分)
消耗していてもぶっ壊れる前に気づけるしね。
ということで取り掛かるが、今回やる部位をあらかじめ決めておく。
チェーンは12月に入って変えたばかりで、そのタイミングでフロントチェーンリング、スプロケットは清掃済み。
なので今回は何も触っていないリアディレイラー、フロントディレーラー、ホイール(フリーおよびハブ)をメインにメンテナンスします。
…っというか、12月に入ったあたりから既にCAAD12の様子が色々おかしかったりしていました。
先ほど書いたようにチェーンを変えましたが、チェーン交換したらなぜかロー側でおかしな挙動になったり(具体的にはテンションプーリーの歯にチェーンが乗らない)、ホイールのハブがかなりゴリってたり・・・・
そんな訳でメンテナンスしないといけないという予兆は前々から実はありました。
まずはリアディレイラーから。
チェーン変えてから挙動がおかしくなったといったが、ホイール外したタイミングでハンガーもしくはリアディレイラーを曲げてしまったかもしれない……そんな気がしていたので、まずはハンガーとリアディレイラーに問題がないかどうか確認するためにハンガーを交換してみることにしました。
ちなみにハンガーは所持数0だったので、事前に電話で注文しておき、カミハギ小牧本店へ12/18に買いに行きました。予備も合わせて合計3個買っときました。
そして12/31に作業開始。
あ、作業するまでの間は写真にもあるようにデローザに乗ってました。
ハンガーを交換して再度チェーンを取り付けて回してみるが、ロー側でおかしな挙動になるのは何も変わらない……。
ということはハンガー曲がりの可能性はなくなり、リアディレイラーもしくは別の何かが原因ということになった。
……っていうかよく見るとテンションプーリー自体、歯が摩耗しててどう見ても丸みを帯びている……。
これはテンションプーリーがほぼ間違いなく原因だろうということで、テンションプーリーの交換をすることにしました。
↓の写真の上のプーリーが古い丸みを帯びたやつで、写真の下のプーリーが別のリアディレイラーのテンションプーリー。この別のリアディレイラーは、リアディレイラーが壊れていた場合に備えて急遽ゲットした中古品のRD-5800になります。(入手経路は、GTBCのあるお方から(^o^))
中古品のリアディレイラーなので、これもある程度は摩耗しておりますが……明らかにCAAD12のリアディレイラーのプーリーの方がまんまるでした。普通は歯に角があるはずなんだよなぁ…。
テンションプーリーは用意しておいたRD-5800から剥ぎ取って使うことにします。(いずれはプーリーセットを買って新品に交換予定)
プーリーは普通の正ネジなので、一般的な緩め方向に六角を回すだけで外せます。
こちらは用意したリアディレイラーのテンションプーリーを外し終えた写真。
5800(105)だとガイド・テンション共にブッシュタイプのプーリーです。ブッシュだからただの筒。
この筒が軸になって回ってることになります。アルテグラ・デュラエースになるとシールドベアリングタイプのプーリーになるので多少回転抵抗は良くなるのだと思われます。
こちらは元々CAAD12についてた方の摩耗したテンションプーリー。(ちなみにリアディレイラーのグレードは105でRD-R7000)丸いです…。
テンションプーリーの交換が完了しました。そうだよね、普通こんな感じに角があるよね(^_^;)…って思って一人で見てました。
チェーンも取り付けて、回してみると……ロー側のおかしな挙動が解消され、正常に動くようになりました。
これにてリアディレイラーにも不具合がないことが分かり、ハンガーとともにそのま継続して使えることが分かりました。やったー!!!
ちなみにプーリー交換のタイミングでリアディレイラーも取り外し、清掃・注油を一緒にやっておきました。
お次は・・・・本日のメインイベント。
CAAD12を少し改造します。
具体的に何をするかというと、フレームに穴をあけてリアシフトをフルアウター化します。
なぜそんなことするかというと、CAAD12はリアシフトワイヤー交換の都度フロントシフトワイヤーも緩める必要があり(もしかしたらやり方が悪いだけで自分だけなのかも?)非常に手間がかかっていました。
さらにいうと毎回ワイヤーの挿入にもかなりの労力を必要としており、それらの作業が毎回かなりの苦痛になっててそろそろ限界に達してきていたため、フルアウター化しようと考えました。
そもそもの話でフルアウターとは何かというと、シフトワイヤーが入っているアウターケーブルがシフターからリアディレイラーまでまるまる一本で配線されている方法の事です。
フルアウターにするとワイヤー交換が最高に楽になります。
何せ脳死でアウターケーブルにワイヤーを通すだけでワイヤー交換が完了するのですから、メンテナンス性が圧倒的に良くなります。(なるはず。。。)
ちなみに以前乗っていた青メリダ(RIDE4000)も、このフルアウターでした。(だから毎回ワイヤー交換も最高に楽でした。)
フルアウター化するにはいくつかの課題がありました。
それはハンドル部からフレームの中に通すための穴が現状狭く、そのままではアウターケーブルを中に挿入することができません。
この課題はドリルで穴を広げてやれば解決しました。
もうひとつ課題があり、フレームの中にアウターケーブルを通したあと、BBの下の部分において隙間が狭く、アウターケーブルが通せないのではないか……という課題。
これはやってみなくちゃわからないということで、とりあえずやってみることにしました。(目測ではなんとなくいけそうな感じはありました。そう、いけそうだったんです…(過去形))
ちなみにCAAD12のBB下には、このようなワイヤーガイドがついています。
これにフロントシフトワイヤーとリアシフトワイヤーを通すのが正規の配線方法となりますが、リアの分についてはこれが不要となるので、先端を切断することにします。
切断するとリアシフトワイヤーについては後戻りができなくなるので、作業の際はそれなりにドキドキでした😂
…といっても実はこの部品、割れて使えなくなるという不具合が報告されているパーツであり、対策品をキャノンデール取扱店から購入することが可能なため、どうしようもなくなった時はそれを買えばいいだけなのでそこまで心配はしてませんでした(^_^;)
ということで・・・・・・サヨウナラ😇リアの分を切断しました。樹脂?っぽいので簡単に折ることができます。
これだけでは幅が狭くアウターケーブルが通らないと思われるので穴を空けたりさらに穴を広げたり、色々加工していきます。
ちなみに理想はこんな感じでフレームの中にアウターケーブルを通したい。
ある程度削り、たまにフレームにもはめてみてどんなもん入るか確認します。
うーん・・・まだだめかも?
そんな感じに少しずつ削っていって、最終的にはここまで削りました。
お次はそれをはめこみ、いよいよアウターケーブルを通してみることにします。
ハンドル部からフレームの中にアウターケーブルを挿入し、BB下まで伸ばしました。
ここからチェーンステーの中にアウターケーブルを通すことかできれば勝ちだが・・・・・
・・・・・
入りません(^_^;)
アウターケーブルは外側の被覆、金属のより線、ライナー管で構成されており、金属のより線があることでケーブルが鋭角に曲げられないようになっています。(ライナー管の折れ曲がり防止とかのためかな?)
そのせいで、BB直下からチェーンステーの中にアウターケーブルを入れようとしても曲げ量に限界があり、入れることができないのです……。
(ある程度無理して入れることも一応できたので、試しに入れてみたものの…アウターケーブルが固すぎて危険を感じたのでやめました。)
さあどうしよう・・・
後戻りはもうできない……
こうなったら、チェーンステーの下に穴を空けてそこにアウターケーブルを通すか!!
BB直下から一旦外にアウターケーブルを出し、すぐまたチェーンステーにケーブルを入れてやれば曲げる角度も緩やかになってメカにも良い。
そういうわけでフレームにドリルで穴をあける訳だが・・・・
初めてフレームに手を出すため、非常に緊張します。
…というか、正直いうと心が痛みました(笑)(^_^;)
しかし今後の事を考えればこれも仕方のないこと・・・
成功すればメンテナンスが圧倒的にしやすくなるというメリットもある。
よし、なんとかやってやる!
穴をあけるポイントに印をつけて、アウターケーブルを通した時のイメージをしながら穴をあけていきます。
あきました。
案外簡単にあいてくれました。
ちなみに穴をあける前に、穴をあけたことで強度的に大丈夫なのか、という不安もありましたが、カーボンとアルミで素材は違うものの、前に乗っていたカーボンフレームの青メリダ(RIDE4000)は上の写真の部分にDi2バッテリー装着用のボルト穴が元々2箇所空いていたことから、CAAD12に穴1箇所くらいあけてもまぁ大丈夫だろう、と考えました。あと目測。(さらにいうと某有名ショップブログでも穴あけ加工はやられているようですし、おそらく大丈夫でしょう…)
こうしてあいた穴にアウターケーブルを通し、ケーブルの中にワイヤーも通して変速調整も済ませて・・・・
ついに目的を達成しました!!!!
ぱっと見では違和感ない…かな??
普段は下にある部位だしチェーンリングに隠れて見えないから、バイクを見ただけではフルアウターに改造していることがばれることはまずないだろう。ばれて困る事もないが・・・。
変速性能も良くなった。今までは取り回しが悪いせいかなんか変速性能微妙だったのだけれど、本来の引きの軽さに戻ってくれたような気がします
そんな感じで12/31㈮の整備が終了。正直いうとそりゃ当然年内に終わらせたかったのだが、想定外の事が起こったりで思った以上に時間を要してしまい、一日では終わらなかったです…(^_^;)
翌日はバーテープ取り付け、まだ手を付けていないホイール関係のメンテナンス(テンション確認、振れ確認、タイヤ交換、ベアリング交換)を行います。
整備だけで一日が溶けたー!!!!!
— ikaruga@Iさんという名前で動画投稿者やってます (@ikaruga_1735853) 2021年12月31日
そして予想通り一日では終わらんかった。。。
明日はホイール関係。
振れ取りとテンション確認とベアリング打ち替えとバーテープ取り付けとタイヤ交換と…なんか沼化してきてるな…
でもこういうのはあまり乗れない冬だからこそやるもの。
では良い年を🛌 pic.twitter.com/BenvqyVl0Y
・・・・ということで2022年1月1日㈯。
明けましておめでとうございます。
それではさっそく朝8:00から作業していきます。
バーテープ取付からやっていこうかな、と思ったけどなんとなく変速が気になったので、変速をちょっと確認。
なんか・・・フロント変速が調整をしても調整幅に限界があるのかそれ以上良くすることができない部分がある。
うーん・・・フロントディレーラーも外して掃除するかぁ・・・
そんなこんなで当初の予定にはなかったフロントディレーラーの清掃をすることに。
チェーンを一旦外してフロントディレーラーを外す。
砂を噛みまくってジャリジャリしてるしかなり汚いので洗浄。
キレイにして再度取付。
・・・取付したあとに気づいたのだが、なんかスキッドプレートが摩耗してて厚みがなくなっている・・・。
変速の調子が落ちていた原因はもしかしてコイツかぁ・・・(^_^;)
ということでなぜかフロントディレーラーを組み付けてからスキッドプレートを取り外す。(なんでディレイラー外した時に気づかなかったんだろう(笑))
外したスキッドプレート。摩耗してますなぁ。。。
こういう時のために家に在庫を抱えておりますので、即新品に交換可能です。ちなみにアマゾンで数百円で買えるので予備で持っておくといいと思います。
取付取外もラジオペンチなどで簡単に付け外し可能です。ツメでカチッとはまっているだけですので・・・。(だからなのか、なぜか走行中に紛失した経験も過去に2回ほどあり……)
これはスキッドプレートを取外した状態のフロントディレーラーの写真。ただの参考ですが。
フロントディレーラー本体の清掃とスキッドプレート交換によって変速機本来の性能を取り戻したようで、ワイヤーをつけて調整してみると引きが圧倒的に軽くなりました。
メカを手入れして良くなったことを確認できた瞬間がやっぱり一番やりがいがあって楽しいですね♪
フロントディレーラーのメンテナンスが完了したあとはバーテープの取り付け。
それも終わって、お次はホイール関係。
とりあえずタイヤを外してテンションと振れとセンターの確認。
そしてリアは明らかにゴリってるのでベアリング交換。
フリーを外します。
命の輪っか。これがないと自転車として機能しなくなる。最重要部品。(ツメとセットで大事)
どこのベアリングがゴリってるか確認したところ、フリーボディの2個あるうちの奥側のベアリングがゴリゴリいってたので、2つともベアリング取り出し。何度もやることで無駄に上達していくベアリング交換技術…
ちなみに2021年4月21日にフリーのベアリングを交換したばかりなのになぜこんなに早くにゴリってるのか?といわれたら…
錆びてなかったので錆びは原因ではありません。
おそらくですが、挿入したときに押しすぎたか、もしくはベアリング自体の品質が悪かったからのどちらかだと思われます・・・・。
個人的には前者だと思っています。
ベアリングを打ち替えたあと、指で回したらスルスルで抵抗がない感じではなく、どこかゴリってる感触がわずかにあったので、それが使用するにつれてどんどん悪化していったもんだと勝手に推測。
なんにせよ岡山1200をそれで完走している訳だし12月まで乗ることはできていたので、最低限問題がないことは確認できました。
今後打ち替え技術に問題があるのか、ベアリング自体の質が悪いのか色々試してみようと思います。
(ちなみに今回もフリーの手前側ベアリングがなんかひっかかる感触あり。次回(4月頃)どれくらい悪化したか状態を確認してみます)
ハブのベアリングの状態も確認してみると大と小2個あるうちの小のベアリングがゴリっている。
取り出すとこっちも錆びてないから、圧入した時にやっぱり失敗していたのかも…?
新品を圧入中。うまく工具を組み合わせることでスポークを外さずともハブのベアリング交換ができるようになったからありがたい。
こうしてハブのベアリングも交換。(圧入時、固くなった瞬間手を止めて奥までいったのを確認してやったのだがそれでも小のベアリングがなぜだかやっぱり引っかかる感触がある。これもまたダメになるかも。)
ハブの手入れができたらテンションとか振れ確認。
やはり8ヶ月、7〜8000km?程度では全然変化なし。わずかに横振れが出ている程度でテンションは問題なしでした。
そんなこんなで夕方18:00くらいにはすべての作業が終了!
丸2日かけてCAAD12の整備やっと終わった〜!!
— ikaruga@Iさんという名前で動画投稿者やってます (@ikaruga_1735853) 2022年1月1日
今日はホイールのベアリング打ち直したりFDの掃除したり…
おかげでめちゃめちゃ変速軽くなった!…と思いがちだけど本来の性能に戻っただけであってパワーアップはしていない。
でもメカが良い状態になったのを確認できるのはホントに気持ちがいいです♪ pic.twitter.com/LhYL3UGTHU
1/3㈪にメンテナンスによって本来の性能を取り戻したCAAD12で走り初めをしてきましたが、全体的に軽くなってすごい良くなりました。
あっ、バーテープは久しぶりに赤を選びました。
ホイールのハブのベアリングがだいぶゴミだったせいか、ベアリングを打ち替えたことで転がり抵抗がかなり低減されて足を止めても長く転がるようになった気がする。
交換前の状態がさすがにだいぶやばかったのかもしれない。
というわけで4月からのブルベシーズンはまたこの最高の相棒で戦っていこうと思います。(まぁまだあと1回4月の中旬にメンテナンスとかチェーン交換するんですけどね。4/29徳島1000に備えて。)
おしまい。