山を登りて戻り来よ - ikarugaブログ

坂バカ・ikarugaの自転車日記。山岳ロングや1000km、1200kmブルベが大好きです。2019年からブルベを始めSR認定達成。2020年はThe PEAKS ROUND6 熱海2 ド変態増し9時間30分で時間内完走達成、BRM919 中部1000km 67時間24分で完走達成。2021年はRM424 岡山1200km 85時間34分で完走達成。

The PEAKS ROUND5 当日編 1/2 しかしまさかの・・・

7/8(日)

ザ ピークス ラウンド5 当日を迎えました!f:id:ikarugasan:20180712201751j:image

朝3:30起床・・・の予定だったが、いつも通り目覚ましがなる前の3:00過ぎくらいに自然と目が覚めて起床(^_^;)

3:00から朝食が用意されているとの事なので、食べるのが遅い私は先に食堂へ行って朝食を済ませました。f:id:ikarugasan:20180712201944j:image

朝食を終えて部屋へ。

ベランダから外の様子を見てみると・・・強い雨。雨音が不安を煽ります。。。

それもそのはず、この日は悪天候の予報。f:id:ikarugasan:20180712203213j:image

とは言っても、昼からは雨が上がり、天気予報によっては晴れ間も見えるとのことなので、最初だけ辛抱する必要があるようです。

スタートは5:30なので、5:00過ぎくらいに宿を出られるよう着替えや準備を済ます。

4:35頃だったか、サイクルジャージに着替えてる最中、突然館内放送が流れ始める。

 

「事務局です。現在強い雨と風により、安全にスタートができない状況にあります。そのため、スタートを1時間遅らせ、5:30の時点で大会中止も含めて最終的な判断をします。参加者の方は、宿で待機していてください。」

 

・・・・・・エ( ゚д゚ )?!?!

 

外はそんなに危険な状況だったのか。

雨だがやる気マンマンだった所に一時待機命令が下され、一気に意気消沈・・・。

とりあえず指示通り部屋で待機することにします。

突然の出来事に少し驚かされたが、ルームメイトの方とも今回の件で色々話をする。

「中止!?そんな事ありうるのかな。」

「ピークスだからさすがに中止はないでしょう~」

「さすがに中止はないない。やるでしょうね。」

そんな会話を繰り広げ、最終判断が下される5:30になるのを待つ。f:id:ikarugasan:20180713182612j:image

 

そして運命の5:30がやってきた。発表はFacebookページにアップされるとのことだったので、Facebookページをすかさずチェックするが、未だ何も更新されていない。

んー・・・おかしいなぁ??何も出てないってことは、開催ってことで良いのかなあ?

館内放送が何も無いので、開催可否の判断が付きません。

と、ここで1通のLINEメッセージが。

それは昨日会場でご挨拶し、今回一緒に参加する予定だったとものりさんからのメッセージだった。

ふむふむなになに・・・?

 

「大会中止になりましたね。どうしますか?」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええええええええええええええええええええええええゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?!?

 

衝撃の一言に、メッセージを疑わざるを得なかったため、すかさず無料通話をして話を聞く。

「中止!?それは本当ですか!?」

「今会場にいますが、中止と言われました。」

「そうなんですか・・・。非常に残念ですね・・・。」

「これからどうしますか?」

「んー、せっかく来たのだから、走ることにします。とものりさんたちはどうしますか?」

「すみませんが帰ることにします。」

「そうですか、またどこかで会ったらよろしくお願いします。」

そんな感じの会話をして、やはり中止というのが事実であると確信する。会場でそう聞いたのならば、疑う余地がありません。

その後、Facebookページにも正式に中止の発表がされました。f:id:ikarugasan:20180712205955j:image

まさか、本当にピークスが中止になろうとは・・・。前代未聞の出来事に、開いた口が塞がりません。

一応、過去の大会ではラウンド1、ラウンド2と雨の中での開催でしたが、開催中止となったのは今回が初だそうな。

う~ん、中止かぁ・・・。1時間後くらいに強い雨は収まり、少しずつ天候が回復していくんだけどなあ。まあ、連日の大雨で全国各地で災害も起きているし、慎重にならざるを得ないのも当然といえば当然ですが。

 

さて、これからどうするかですが、この日のために作り上げてきた体、用意してきた機材、補給食・・・。使わないのはもったいないです。何より、走るためにここに来ている。このまま帰ってしまっては、ここまで来た意味がありません。

ということで、せっかくなのでこれから自己責任でフルコースを走り、セルフピークスをすることにしました!

大会同様、12時間30分の制限時間も課して時間内完走を目指します。

大会中止となったことでエイドステーションがすべて無くなり、コース上の補給地点が一気に減ります。

そのため、代わりとなる補給場所を探さなくてはいけません。

コース上で補給できる場所としては、女神湖周辺もしくは白樺湖周辺のみ…。コンビニとしては白樺湖のローソンたった1箇所しかありません。

白樺湖のローソンはちょうど4つのコースの真ん中にあり、各コースを走る度にローソンへ立ち寄れば補給は事足りそうなので、このローソンを拠点にしてコースを回ることにしました。f:id:ikarugasan:20180713123255j:image

回る順番としては、2→4→3→1の順で回ります。(開催されていた場合は2→3→4→1の順番で回る予定でした。)

スタート時間は、雲が晴れ出すと想定される6:30から・・・と思ったが、外を見てみるとどうやら既に雨は止んでいるようで、待ってる時間ももったいなかったことから6:00過ぎに部屋を出て準備を整えることにします。

ちなみにかんぢさんと2人でフルコースを走ります。ルームメイトの3名は、それぞれ天気が回復したら走るとのことでした。

外に出ると雨は止んで路面がウェットという状態でした。f:id:ikarugasan:20180713182158j:image正面に見える蓼科山には雲がかかっています。

今回は事前の天気予報で晴れなのか雨なのかはっきりしなかったので念のため晴れ用と雨用のウェアを用意してきています。

この日の気温としては最高25℃、最低17℃くらい。まあまあ気温があるように見えますが、標高が高いことと雨でさらに体が冷えることを考え、夏用のジャージに暖かいアーム&レッグウォーマーを装備。足回りは少し前の土砂降りグランフォンド東濃で試験運用していたビニール袋+ヴェロトーゼのシューズカバーの組み合わせを本格導入。あとはパールイズミのレインウェア(防寒着も兼ねる)を着て走ります。

車の中で相変わらず苦労しながらヴェロトーゼのシューズカバーを履く(^_^;)f:id:ikarugasan:20180713192155j:imageかんぢさんも今回初めてヴェロトーゼを使ったようですが、苦戦することなく案外簡単に履けたとのこと。何でみんなそんなに楽に履けるんだー?!

そして準備が整い、セルフピークスが6:17にスタート!!

制限時間は12時間30分なので18:47までにヴィレッジ女神湖に帰ってこれば時間内完走となります。(正式ではありませんが…)

まずはコース2を進みます。

コース2は往復で約60km。途中で大河原峠というヤバイ峠が1つあります。

女神湖近くの交差点を左折し、さっそく登りが始まります。f:id:ikarugasan:20180713195450j:image

かんぢさんは自分のペースで行くということでガンガン踏んでいき、姿が見えなくなっちゃいました。

自分はさすがにあれはオーバーペースだったので早々にちぎれてマイペースで登ります。

登ってると雨が降り出し、スタートしてすぐにベタベタに。

まあ、もともとレインウェアを着ているし、こうなるのは分かっていたので大して気になりませんでした。というか、朝降っていた強い雨のせいで、落ち葉や枝が道路に大量に散乱しており、走る上ではあまり油断できない路面状況となっていました。

途中、左手に女神湖が見えました。f:id:ikarugasan:20180713200322j:image

登っていると他のローディさんを何人か見かけた。

大会が中止となり、ここを登っているということはみんな考えることは同じなのかな(^_^;)

降ったり止んだりの中を黙々と登り続ける。f:id:ikarugasan:20180713200521j:image

登っていると、もうカロリーが切れてきたので(ほんと嫌になるくらい早い・・・)、たまに背中のつぶあんぱんを補給しながら登る。

しばらく登ると霧の深いところに出た。どうやらここが一番高いところのようだ。f:id:ikarugasan:20180713201054j:image

お!標高2093m、大河原峠に到着です。(7:17)f:id:ikarugasan:20180713201146j:image

長い下りに差し掛かります。f:id:ikarugasan:20180713201238j:image

この時点で遠くの空に晴れ間が見えました。f:id:ikarugasan:20180713201408j:image

晴れ間が見えるということは、昼からの天気回復に期待がかかります。

しばらく下り続けてようやく登り返しの場所に着きました。(7:41)f:id:ikarugasan:20180715142908j:image

この下り、とにかく長かったです。下っても下っても全然着かない。どこまで下るんだって感じです(^_^;)(時間にしたら25分くらい下り続けてる訳ですからね…。)

さあここから大河原峠までの16kmをまた登り返します!(絶望感ハンパない)

下の方は霧がすごかった。f:id:ikarugasan:20180715143347j:image

何も無いただの坂を黙々と登り続ける。

こういう時は何も考えず、ペダリングのことだけを意識して走ってます。・・・というかほぼ無心です。

サイコンは今の速度とか心拍とかは見てるけど、距離や高度は一切見ない。

距離や高度を見ると「今標高〇〇mだからあと〇〇mも登らなきゃいけない!」とか「頂上まではあと〇〇kmもあるのかー!」とか思えてしまい、自分自身を苦しめてしまうことになる(別の言い方をすると精神的に来る)ので、私は距離・高度はほとんど見ないようにしてます。

見るとすれば、気が向いた時とかにチラ見して「おっ気がついたらもうこんなに登ってたのかー」と思えるようにしてます。

これは峠を登ってる時に自然と編み出したテクニック?なのですが、ピークスのように何度も長いヒルクライムをするライドでは自分の精神状態を快適に保ち続けるという意味でも、割と重要なテクニック……なのかもしれません。

さて、しばらく登り続けていると霧の濃い区間を抜けてさっき写真を撮ったところまで戻ってきました。f:id:ikarugasan:20180715205204j:image

だいぶ戻ってきたなぁー・・・ってところで徐々に勾配上昇。f:id:ikarugasan:20180715210626j:image

さっきまでは5~7%くらいの坂しか出てこなかったのに、ここにきて10~13%くらいの坂が登場。

ずーっと登り続けてきた今の足にはちとキツイ。

ギヤは最も軽いインナーローで34t*28だが、足がつきそうになるくらいキツイ。

なんとか耐えて耐えて、たまに血糖値も下がってくるので一旦止まってグミを口に入れたりしながら登り続ける。

そして・・・ようやく峠の頂上だっ!!f:id:ikarugasan:20180715210952j:image

ということで大河原峠再び!!(9:17)f:id:ikarugasan:20180715211041j:image

大きな峠をクリアした時は毎回嬉しいです。やっと終わったァー!って感じ。

でもこのピークスにはまだあと3つほどこんなのが控えているから恐ろしい・・・(((( ;゚д゚))))

大河原峠をスタート地点方面へ下ります。f:id:ikarugasan:20180716161234j:image

落ち葉や枝が散乱しているので安全に下ります。でもあまりにも遅いとタイムロスなので安全に最速で下る。

女神湖近くにある各コース分岐点の交差点に戻ってきました。f:id:ikarugasan:20180716162557j:image空腹だったので即コーラを買いました。

なぜ空腹なのかというと、スタート時にハリボー2袋、つぶあんぱん1袋を背中に入れてコース2を走っていたのですが、燃費が悪いせいで走ってる最中にどんどんカロリーが失われていき、持っていた補給食を走行途中で全て食べ尽くし、なんとかギリギリの状態で帰って来たからです(^_^;)

ボトルの水も無かったので、いろはすを買って補充。

コーラの缶といろはすのペットボトルを捨てるため、ゴミ箱を探すが・・・ゴミ箱がどこにも無い(><)

ほかの自販機のところもくまなく探したが、なぜかこのあたりの自販機にはゴミ箱が一切置いてなかった…。

そして、雨の中峠を下ってきたせいで体がかなり冷えきってしまった。

すぐ近くにコンビニがあるとはいえ、そこへ行くまでも下りなのでさらに体が冷える。

寒すぎて完全に心が折れ、正直リタイアしようかなとも本気で思った。

しかし、もしこれが本番だったらリタイアする訳にもいかないと思い、リタイアの選択肢は捨ててこの先にあるコンビニへ進むことを決意。

さっきの空き缶とペットボトルを左手に握りしめたまま、ikarugaはローソンを目指して下ったのだった。(ゴミはちゃんとした所で捨てないとね!)

 

 

つづく。

(長いので一旦切ります。)