山を登りて戻り来よ - ikarugaブログ

坂バカ・ikarugaの自転車日記。山岳ロングや1000km、1200kmブルベが大好きです。2019年からブルベを始めSR認定達成。2020年はThe PEAKS ROUND6 熱海2 ド変態増し9時間30分で時間内完走達成、BRM919 中部1000km 67時間24分で完走達成。2021年はRM424 岡山1200km 85時間34分で完走達成。

最後の試練 BRM714 あおばスーパー400麦草 当日編

準備編に引き続き、今回は当日編になります。f:id:ikarugasan:20190813123839j:image200・300・600kmはすでに完走認定しており、今回の400kmを完走認定できればSR認定となります。ゆえに最後の試練。

ちなみに本格的な大雨ブルベは今回が初です。(そもそもブルベ自体まだこれで4回目だし…)

 

前回の準備編に書き忘れていましたが、会場の大丸公園まではいつものレンタカーで行き、公園の駐車場で車中泊しました。(しかも下道で行って12時間半もかかったとか言えない…)

以前600kmを走った時は乗用車タイプ(ヴィッツ)を借りてしまい、寝返りが打てずとても寝にくかったですが今回はその対策で商用車タイプ(プロボックス)を借りており、後部座席を倒して後ろのスペースで足を伸ばして寝ることができます。

自転車は前後輪を外してフレームを助手席に置き、前後車輪は適当な空いたスペースに挟んでおけば車中泊の準備完了です。

そんな感じで前日の夜、indyさんからLINEでエールを貰いつつ就寝。(ありがとうございます)

 

そして2:00。強い雨粒の音とともに起床。

予想はしてたけど、めちゃくちゃ降ってます。

雨雲レーダーによるとこんな感じ…(*_*;f:id:ikarugasan:20190813180718j:image

さらに、1時間毎の天気予報を見てもこの先まだまだ降り続けるようです。f:id:ikarugasan:20190813180735j:image

普通のロングライドイベントなら中止の可能性も出てくるレベルだと思いますが、今回はブルベなのでそんなことあるはずもなく、頭でわかっているものの淡い期待を抱きながらホームページをチェックしたりします。

車の天井から鳴り響く嫌な音に物凄く不安を掻き立てられますが、とりあえず走るためにここに来ているので、音楽をかけながら事前に買っておいた朝飯(パン)を食べます。

途中下痢で2回も遠くにある公衆トイレに行かされる羽目となりました。(もちろん大雨なのでわざわざ雨具を着て傘さして歩いてです…)

トイレで無駄に時間を取られてしまい、用意した朝食が全て食べられず、受付開始時間(4:00)とブリーフィングの時間(4:30)が迫ってきます。

朝食を全部食べるのはもう間に合わないと思い、残した分はそのまま背中のポケットに入れ、雨の中急いでバイクを整備して受付&ブリーフィングへ。

車を停めた場所から受付場所までは50メートルほどでかなり近くなのですが、途中にスロープがあり、雨で路面が濡れていることもあってスロープ走行中に後輪がスリップして落車しかけてしまい(ギリセーフで落車はしてません)いきなり雨の洗礼を食らいます。

そして受付場所へ着いたと同時にブリーフィングが始まりました。(4:30)f:id:ikarugasan:20190813180805j:imageこんな大雨だというのに続々と集まってくる参加者たち・・・・。マジか、と頭の中で本気で思った。

そして、ここに集まるということはこの過酷なコンディションの中走る意思のある猛者ということでもあり、一応自分もその中の一人であることを悟った。

 

ブリーフィングではコース上の危険な場所、チェックポイントなどの説明がされます。

危険な場所はやはり峠の下り。雨の中下ることになるので、滑らないよう細心の注意を払って下るようにとのことだった。

チェックポイントは各地点のコンビニレシート以外にも、峠の頂上の道路標識をブルベカードと一緒に撮影するというものがありました。(具体的には志賀坂峠の標識・ぶどう峠の石碑・麦草峠の標識)

しかし、今回は大雨でブルベカードがビチャビチャになってしまうということもあり、ブルベカードを一緒に写さなくてもOKということになりました。

なので、その対象物だけ撮影すれば通過チェック完了となります。(通過チェック写真は最終的にゴールした時にスタッフへ見せてチェックの証となります。)

 

そんな感じでブリーフィング終了。

ブルベカードに氏名と住所を書いて、受付も完了。

会場の様子です。f:id:ikarugasan:20190813180818j:image

大雨なのでみなさんレインウェアフル装備です。

自分ももちろん上下とも装備中です。

周りからは「こんな大雨でも来ちゃいましたね〜」「これを走らないといつまで経ってもSRが取れない!」というような会話が聞こえてきました。

他の方々も同じような思いを抱いていることが分かったので、ちょっと安心しました。

 

4:50から車検が開始。

車検後は順次スタートOKとのことだったので、さっさとスタートしたい自分はすぐに車検の列へと並び、無事車検を済ませて1番手でスタートすることに成功! 

 

ということで、大雨の400kmブルベがスタートです!

 

サイコンのGPSナビに沿って、予習していたコース通りに走ります。

1番手でスタートしたとは言ったものの、赤信号ですぐに追いつかれます。

序盤はとばすべきでないといういつもの判断から、マイペースで走っていると後ろからどんどん追い抜かされていきます。

そこまでべらぼうに早いペースというわけではありませんが、ついていけない訳でもないのでついていきます。

そんな感じで最初は5人の先頭集団が形成されました。f:id:ikarugasan:20190813180833j:image

先頭集団の先頭の方は他の人をふるい落としたいような走りで猛スピードでとばしていきます。

自分はそこまで早く走るつもりはなかったので、そのまま見送りました。

何人かがそのままついていき、残った自分らでまた集団を形成してかなりいいペースでとばしていきます。

最終的には自分ともう一人の方の2人でのグループで落ち着きました。(記憶が正しければ、まだこの時点で先頭から3番手)

2人で色々会話しながら走行。

走っているとどんどん信号が少なくなっていき、いよいよ峠の区間へと入っていきます。

一緒に走っていた方は本気の高強度ペースで登っており、このまま一緒に行くには少々危険を感じました。

とりあえずついていき、最初の峠、山王峠をクリア!(6:37)f:id:ikarugasan:20190813180940j:image

写真を撮っていたら少し差がついてしまったので急いで追いかけます。f:id:ikarugasan:20190813181013j:image

追いついて再び一緒に走りますが、ここでなんとカロリー切れ発生。(スタートから43km地点)

もうついていくエネルギーがないことを告げ、切り離されます。f:id:ikarugasan:20190813181028j:image

カロリーが切れたら補給するしかないので、朝食べきれなかった残りのパンを背中から取り出し、負荷を落として補給します。

負荷を落としている間はとにかく遅いので、めちゃくちゃ抜かされます。f:id:ikarugasan:20190813181043j:image

でも我慢です。

補給中に負荷を上げて走ると胃へのダメージが倍になり、早々に胃もたれを引き起こして走れなくなってしまうからです。

補給が終わって消化吸収され始めるいいタイミングのところでお次の山伏峠へ突入。

補給したことによってエネルギーが溢れ出てくるので、さっき抜かれた方々を思いっきり抜き返していきます。

バイクを軽くしてきていることもあり、他の参加者よりも楽に早く山が登れました。

ということで山伏峠もクリア。(7:35)f:id:ikarugasan:20190813181122j:image

下りに入りますが、絶対安全を心がけているので超ゆっくり下ります。

ゆっくり過ぎて、さっき抜かしてきた方々に結構追いつかれます。

追いつかれたら道を譲りつつ、大雨の中をダウンヒル

途中追いついてきた方から、「めっちゃ軽装ですね!」と他の方にバイクを評価された。

個人的な考え(軽量化)を伝えつつ、色々会話して先に行っていただきました(^^)

埼玉県の秩父の町を抜け、ローソン小鹿野飯田店に到着です。(8:47)f:id:ikarugasan:20190813181139j:image

次のコンビニまでの間に志賀坂峠とぶどう峠が控えているため、必ず事前にコンビニへ寄っておくべきと判断した次第です。(というかキューシートにもちゃんとこれより先コンビニ無しと書かれている)

分かりやすく画像で説明するとこんな感じになります。(現在は山伏峠と志賀坂峠の間にいます)f:id:ikarugasan:20190813203500j:image

ここまでの記録としては、距離88km。f:id:ikarugasan:20190813181209j:image総上昇高度については気圧センサが雨で水没していて今回も正確な値が全然拾えていないため全く参考になりません。

コンビニでしっかり補給していきます。

ベタベタになった愛車とレインパンツ。f:id:ikarugasan:20190813181221j:image雨脚はスタート時と比べると少しだけ弱まったものの、未だに降り続けています。

そういえば今回初めて本格的な大雨ブルベを走ってきて感じたことがあります。

それは、物凄くのどが渇くということ。

この日の気温は25℃/20℃で、気温だけ見れば暑くも寒くも無いですが、雨が降っているのでどちらかというと少し寒くなるといえます。

普通なら寒いとのどが渇くことはないんじゃないか?と思いたくなりますが、今回はレインウェアを身にまとっています。

レインウェアは外からの水は防げても中からの蒸れは防げません。

つまり何が言いたいかというと、レインウェアを着ているせいで中が蒸れ、大量に汗をかくことで想像以上に体内の水分がもっていかれるのです(-_-;)

これには驚きでした。そして大きな発見でもありました。雨だから涼しいとかボトルの水はあんまりいらないなとか今まで思ってましたが実際は全然逆だった…そんなお話でした。

そしてもう一つ。

上のバイクが写ってる写真を見たら分かりますが、今回はトップチューブバッグを付けてきています。

理由はレインウェアを着ることで背中のポケットから食べ物が取り出しづらくなるだろうと思い、代わりにトップチューブバッグを用意しました。

しかし、実際にはレインウェアを着ていても普通に背中から食べ物を取り出すことができ、何の問題もありませんでした。

むしろ、個人的にはこのトップチューブバッグは邪魔で、空力重視の内股ペダリングをする時に毎回当たるため、ストレスでしかありませんでした…。

今回試験的に導入してみたのが間違いだったようです(-_-;)

とりあえず、外したとして他にしまう場所も無いのでそのまま付けて走ることにしました。

あ、そうそう、靴の防水対策としてビニール袋を履いて走ってきましたが、こちらも山伏峠の下りらへんで完全に浸水しました(^_^;)

外からの浸水も多少はあるかもしれませんが、一番の原因はやはり蒸れだと思います(-_-;)(-_-;)

つまり、靴はいくら外側からの浸水を遮断したとしても、蒸れによって中から浸水するのです(-_-;)(-_-;)(-_-;)

こりゃあどうしようもないなーってことでここからは防水対策は諦めて靴の浸水を受け入れることにしました(^_^;)

 

補給を終えたら再スタート。f:id:ikarugasan:20190813181153j:image

雨がだいぶ止んでパラパラに変わって、さっき補給をしたことでエネルギーが溢れ出てくるためテンションが上がってきます。

志賀坂峠を目指して緩い勾配進の道を進む。f:id:ikarugasan:20190813181247j:image

ちなみにここまでほとんど単独走行です。

走っていると、レインウェアを脱ぐため停止している方を追い抜きました。

そのまま一定ペースを刻んでいると、さきほどの方が後ろから追いついてきました。

ここではこの方をNAさんと呼ぶことにします。

雨が止み始めたが、この先また降るかもしれないし、峠を登ると気温が下がり寒くなるためレインウェアは着た方がいい……でももし降らなかったら暑いだけなので着ない方がいい…など、あるあるの悩みの話題で盛り上がります。

結局自分は寒さが苦手なのでレインウェアは着たまま、NAさんはレインウェアがあるとペダリングしにくいということでレインウェアを脱いで走ることになりました。

個人的にはレインウェアを着ると全く寒くないため、着てるときの安心感はまるで違います(^_^;)

気がついたら志賀坂峠の本格的な登りがスタート。

結局、峠を登り始めたら雨が本格的に降ってきました(-_-;)

NAさんはこれくらいなら気にしないと言い、そのまま突き進んでいきます。 

色々話を聞くと、自分より年齢が2つ上で、千葉県から参加の方でした。

自分は400kmブルベは初めてで、これを認定できれば初SRだということを伝えると驚かれました。…まあ、みんな普通はそんな反応ですよね(^_^;)

大雨の中2人で楽しくヒルクライムです。f:id:ikarugasan:20190813181257j:image

もうそろそろかな?なんて話をしていると、ようやくゴール!(10:14)f:id:ikarugasan:20190813181309j:imageここは通過チェックになっているので、しっかりと写真を撮っていきます(*^^*)

そしてダウンヒル開始。

超ゆっくり下るので、NAさんには先に行ってもらいました。

とりあえず無事下りが終わって川を渡った突き当たりの交差点を左折し、R299を走ります。

お次はぶどう峠ですが、下りきった今の地点から峠の頂上までは約30kmの約1000mアップ(最高地点は標高約1500m)あるので、途中左手にある道の駅 上野で軽く補給を入れておきます。

道の駅に着いたらNAさんに追いつきました。

補給時間の差でNAさんが先に出発。

気がついたら雨がすっかり止んでいました。

これ以降降らなそうだと判断し、ようやくここからレインウェアを脱いで走ります。

脱いだレインウェアを入れるバッグなど無いので、背中のポケット、そして背中のウェアの中にしまい込みます。

そして身軽になった状態で再スタート!

中に着ていたウェアがベタベタだったこともあり、走り出しはかなり冷えました。

しかし悲鳴を上げるほど寒くはなく、走っていればすぐに温まるだろうと思い、いいペースでとばしていきます。

エアロポジションで高速巡航しますが、レインウェアを着てないだけで空力性能が物凄く良くなったと感じます。

レインパンツがないことでペダリングもロスなく回せてとても気持ちいいです。

道の駅を先に出発した他の方やNAさんを途中で追い抜き、いいペースのままぶどう峠へ突入。

身軽になったこととさっきの補給休憩のおかげでエネルギーが湧き出てくるため、序盤は本当にいいペースでした。

景色も撮りつつ…f:id:ikarugasan:20190813181322j:image

とても楽しくヒルクライムf:id:ikarugasan:20190813181335j:image

エネルギーがある状態でいいペースで登るのは本当に楽しい。

しかし、思いのほかぶどう峠が長く、途中から血糖値が下がり始める・・・。

最後までもつと思っていたのだが、読みが甘かったようだ。

力が抜ける感覚に襲われ、とりあえず何か食べないとヤバイ…ということで背中のポケットから塩おにぎりを取り出して補給。

そしてたまたま補給したタイミングが悪く、10%前後の急勾配区間だった……。

急勾配だと嫌でも心拍を上げるしかなく、そこに補給が重なると胃へのダメージが相当増えてしまいます。

なんとかぎりぎりの状態で登る。

はやく終わってくれ……と何度も願いつつ、何度もカーブを曲がると、ついに県境の標識が!f:id:ikarugasan:20190813181347j:image長野県北相木村!ということは…

ぶどう峠、制覇!!(12:34)f:id:ikarugasan:20190813181400j:image

チェックポイントになっている石碑もしっかり撮っていきます。f:id:ikarugasan:20190813181427j:image

事前に予習していたグーグルストリートビューでは、ここから絶景が見れた気がするのだが、今日の天気では何も見えず…。f:id:ikarugasan:20190813181440j:image

そして標識1500mなおかつ体が濡れていることで物凄く冷えるため、急いで雨具兼防寒具のレインウェアを着ます。レインパンツの方は履きませんでした。

ちなみに雨の方はもうずっと降っていません。

レインウェアを着たらダウンヒル開始。

ここも超ゆっくり下る。

いつ追いつかれてもおかしくないくらいゆっくりだったけど、誰にも追いつかれませんでした。

かなり下ると、路面が乾いていました!f:id:ikarugasan:20190813181451j:image乾いた路面は今日の中では初めて見たかもしれません。

そして、この辺りからある異音に気づき始める。

 

シャリ♪シャリ♫シャリ♪シャリ♫

 

ん・・・・・???

 

こ、この音は、まさか・・・・・・・

 

オイル切れだァーーーッ(*_*;

 

チェーンオイルが完全に切れました。

今回チェーンオイルはいつも愛用しているKUREのチェーンルブセミウェットを使ってきており、今まで多少の雨でも落ちることなく使えていたため、今回も大丈夫だろうと踏んでいたのですが、想像以上に雨が強く、セミウェットオイルが全て流されてしまったようです(*_*;

このままではギヤとチェーン、金属同士が潤滑剤無しでそのまま擦れ合い、抵抗増し増しの状態で走るしかなくなります。

オイル切れになるなんて想定していなかったため、当然予備のオイルなど持っているはずもなく・・。とりあえずオイルが切れたという理由だけでリタイアするわけにもいかないので、そのまま走り続けます。

R141に出たら右折し、少し進んだところでチェックポイントとなっているセブンイレブン小海店へ到着!(13:25)f:id:ikarugasan:20190813181503j:image

165km走破。f:id:ikarugasan:20190813181513j:image

この先に超級山岳の麦草峠が待ち構えているので、しっかりと補給していきます。

補給しているとNAさんも追いついてきました。

体が濡れていたことでとても冷えるため、防寒具としてレインウェアを着てから再スタートです。

走り出してすぐのところで麦草峠の長く険しい登りが始まりました。

登り始めるも、レインウェアを着ていることによる暑さ(蒸れ)でかなりイライラしてきます。

こんなのやってられないと思い、登りの途中で足をついてレインウェアを脱ぎます。

そして走り始めますが、今度は膝裏とレッグウォーマーがこすれることによって猛烈な痛みが襲いかかります。

最初はレッグウォーマーをずらしたりして対処していましたが、何度やっても痛みは変わらず、とにかくペダリングする度に強い痛みが出てくるのでこれまたスーパーイライラします。

さすがにもうやってられないと思い(2回目)、再び足を止めてレッグウォーマーを脱ぐことにしました。(脱いだレッグウォーマーは小さくたたんでトップチューブバッグにしまいました)

そして再び走り始めます。

レッグウォーマーを脱いだことで膝裏がこすれなくなり、痛みが無くなってとても快適になりました。

快適になったとは言うものの、ここへ来るまでにいくつもの峠を越えてきており、既に足はかなり消耗していて辛いです。

かなりキツイですが、ここはとにかく登るしかありません。

そんな感じで単独ヒルクライムf:id:ikarugasan:20190813181525j:image

登れば登るほど、霧が濃くなっていきます。f:id:ikarugasan:20190813181537j:imagef:id:ikarugasan:20190813181550j:imagef:id:ikarugasan:20190813181601j:image

登る足が残っておらず、もうとにかくキツイです。

しかもとにかく長い。時々出てくる標高の標識も、まだこれだけしか登ってないのか、と精神的ダメージを与えに来ます。

ヤバイ・・・もうほんとにヤバイ・・・・

もう、ヤメてくれーーーッ!!!(*_*;(*_*;(*_*;(*_*;

という気持ちでいっぱいでした。

そこへ、さらに追い打ちをかけるかのごとく、道路工事による片側通行の信号(x_x;f:id:ikarugasan:20190813181612j:image

青になってやっと通れると思ったら、まさかの未舗装路というオマケ付き・・・・・・もう何もかも投げ出したくなりました(-_-;)

そして、ここにきてカロリーも切れ始め、マジで足を付く寸前の状態だった。

とにかくぎりぎりの状態で粘りつつ、やっと標高2000mを突破。f:id:ikarugasan:20190813181622j:image

もんのすごくゆっくり登っていたので、いつ後ろから追いつかれてもおかしくなかったのだが、未だに誰も追いついてきません。

追いつかれないということは、他の人も同じ状態なのだろうか…??

と、ここで突然勾配が緩み、下りが始まる!!f:id:ikarugasan:20190813181634j:imageよし!やったか!?!?

と、思った矢先、再び悪夢の9%が始まる💀f:id:ikarugasan:20190813181649j:image

アカン・・・・・もうホンマにアカン・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と、ここで後ろから別の参加者の方が追いついてきました!

マジで限界ギリギリの状態だったので、ちょっと元気が出ました。

さっきのは騙されましたねー的な会話をしながら、最後の坂を登っていると・・・・ついに・・・・!!!f:id:ikarugasan:20190813181700j:image

麦草峠ゴーーーーール!!!!(16:36)f:id:ikarugasan:20190813181711j:image

ふもとのコンビニから一気に1300mほど登り、超級山岳麦草峠を制覇です!!

常に9%前後の勾配で、ゲロキツかったですorz

空腹もヤバイので、すぐさま背中からおにぎりを取り出して補給します。

休んでいると、NAさんも追いついてきました(*^^*)

みなさんとおしゃべりして疲れを分かち合いますが、実はここが全体の中間地点のため、まだあとゴールまで200km残っているという・・・(^_^;)

どうせこのあと徐々に回復していって結局は完走できるんだろうけど、麦草峠を登りきった時点では足が完全に終わっていて、残り200kmは走れる気がしませんでした(笑)

そしてこれだけ登って200kmを約11時間・・・まずまずのタイムといえます。多分。

とりあえず、標高2127mは危険な寒さのため、レインウェア、レインパンツを装備して下り始めます。

NAさんは下りが得意のようで、雨でもお構い無しにいいペースで下っていきました。

自分はもちろん超ゆっくりと。

以前台風でピークスが中止になった際にこの下りは走っているので、完全に初見ではない分少し安心感がありました。

一応ここでも雨には降られることなく、ずーっと下って以前の時も停まって撮影した絶景ポイントへ(^^)f:id:ikarugasan:20190813181722j:imageここはほんといい景色です。

その後、富士見町方面へと下っていきます。

ちょびっと登りがありましたが、色々あってNAさんと抜きつ抜かれつ(笑)

最終的にR20に出るまでの下りは一緒になりました。

そしてR20に出て、ここから一気に下って甲府を目指しますが、その前に補給をということでコンビニに寄ることにしました。

自分も補給をしたかったので、一緒にコンビニへ。

コンビニへ入った途端、雨がまたザーッと降ってきました。ガーン…orz

補給を済ませて走り出しますが、体が濡れていたため、走り出しが強烈に寒いです(*_*;

長い下りなのでレインウェアを着ると空力が悪くなり、走るのが遅くなる。そして着なくてもどうせ寒いのは最初だけなので、ここはあえてレインウェアを着ずにそのまま走ることにしました。

そういう訳で、寒さに絶叫しながら下り始める。

私のホイールは斑鳩1号で、スポーク数20H・24Hのプレーン(丸)スポーク手組ホイール。

NAさんのホイールはレーシング3で、スポーク数16H・21Hのエアロスポーク完組ホイール。

・・・空力で適うはずがありません(T_T)

下りでどんどん離されてしまい、結局単独でR20の長い下りを走ることになってしまいました。

単騎でR20を走りますが、ここは以前600kmブルベでも走った道。そのため、なんとなく見覚えのある風景です。(とは言っても、以前は真夜中、今回は夕方なので見える景色は全然違いましたが・・・(^_^;))

下っている間は雨が止んでいましたが、甲府が近づくにつれて徐々に雨が本格的に降り出しました。

そして完全に日没となり、R20の市街地を走行。

軽車両通行禁止の標識があるので、側道から迂回して行く箇所が何箇所かあったのですが、本線と合流する度に車の隙間を狙って入らないといけないので、毎回若干のストレスでした…。

ここはルートをR20以外で引いてくれると、助かるかもしれませんね。(その代わりキューシートが増えるデメリットもありますが…考え方は色々です)

市街地を抜けたあたりから雨がようやく止んできました。

笛吹市の蛍見橋というところを通過中。(20:33)f:id:ikarugasan:20190813181733j:image

通過チェックのコンビニまであと少しです。

そしてようやくチェックのセブンイレブン笛吹八代高家南店へ到着。(20:48)f:id:ikarugasan:20190813181742j:image

今の記録。f:id:ikarugasan:20190813181754j:imageあと120kmくらいです。

着いたらNAさんがいらっしゃいました。

この先すぐのところに鳥坂峠というヤバイ激坂の峠が待ち構えているため、それに備えてしっかり休んでいたとのことでした。

そして、随分前にチェーンオイルが切れてしまい、ほかのみなさんはどうしているんだろうか?という話をした際に、たまたまNAさんが持っていた予備のチェーンオイルを貸してくださることになりました!

本当に助かりました、ありがとうございましたm(_ _)m

このまま行けば、最悪チェーンが切れて走行不能となりリタイアになっているところでした。そして、雨のチェーンオイル対策は必ずしないといけない、と肝に銘じたのでした。

NAさんのツイッター情報によると、この先の鳥坂峠では「ゴルフ場に、気をつけろ」というキーワードが出回っているようです。

うーん、どういう意味なんだろう…??

とりあえず、NAさんは先に休憩を終えて出発するとのことでした。頑張ってください!

自分もしっかり休んだら、いよいよ鳥坂峠へと向かいます。

コンビニを出るといきなり登りが始まりました。

すぐに勾配が上昇していき、9%付近に到達します。

右手を見ると、強力な照明に照らされたゴルフ場が見えてきました。

「ゴルフ場に、気をつけろ」というのは、これのことなのか?

なーんだ、9%程度なら大したことないな!

そんなことを考えながら登っていると、突然勾配が増していき、一気に13%前後にまで上昇!!

左手に目をやると、「ウッドストックカントリークラブ」の看板が見え、まさか……これのことだったのかーーッ!!と、勘違いしていたことに気づかされたのでした(^_^;)f:id:ikarugasan:20190813181804j:image

先程のコンビニで少し回復したとはいうものの、ここまでとてつもない峠をいくつも越えてきているため、またしても超キツイです。

これが、「アオバヒドイ」と言われる所以なのか・・・(*_*;

とりあえずキツイ。けど登れないことはない。でもキツイ・・・。シンドイ・・・。

そんな思考を繰り返し、同じような景色が何度も出てくるつづら折りを抜けると、ついに鳥坂峠をクリアー!!(22:25)f:id:ikarugasan:20190813181817j:image

上の写真の新鳥坂トンネルを抜けたあと、少し下り、若彦トンネルという超長いトンネルを通ります。

トンネル内では車通りが一切無く、下り基調で走りやすかったものの、トンネルに入った瞬間危険な寒さを感じ、すぐさまエアロポジションとなって全力でトンネルを駆け抜けました。

トンネルを抜けて、河口湖。f:id:ikarugasan:20190813181826j:image

本降りではないものの雨が降っていて、普通に寒いです。

標高も830mほどあるため、普通に走っていたら間違いなく寒さで凍えてしまいます。

 

・・・・・・・・・・・・・・仕方ない。

本当は最後までとっておきたかったんだが、

アレを使う時が来たようだ・・・・・!!

 

必殺!!

ジェネレーション・オブ・ヒート!!

 

「説明しよう!ジェネレーション・オブ・ヒートとは、強度を上げて体内の発熱量を増やし、どんなに寒くても寒さを無視して走ることのできる自転車の奥義である!!」

 

このジェネレーション・オブ・ヒート(長いので以下GOH)は2018年の土砂降りグランフォンド東濃の中で編み出した奥義・・・。

どんなに寒くても寒さを感じずに走ることができるスゴイ技だが、高強度で走るため体への負担はいつもより倍増するデメリットがある。

なるべく短時間で終わらせねば・・・。

 

そんな訳で、GOHを使って雨の中を35km/h前後でぶっとばしていきます。

エアロポジションにもなって、とにかく早く走ることだけを考えます。

ちなみに強度を上げすぎると本当に死ぬので、ほどほどに・・・。(大体最大心拍の80%前後が目安です)

 

平坦も登りも高強度で走っていると、遠くに赤い光が見えた。

どうせ道路脇に設置されてるヤツでしょ?とか最初は思っていたけれど、近づくにつれてそれがなんとなく動いているように見えてきた。

え?もしかして・・?いやいや、そんなまさかね・・・

しかし、目の前まで近づいてきたところで、それは確信へと変わった。

 

あー!!NAさん!!

まさか追いつけるとは!!(*^^*)

 

しかし、話を聞くと腹痛でかなりペースが落ちてしまっているようでした。かなり寒いですしね(*_*;

無事を祈り、自分は先を急ぐことに。

 

もともと後半に強い自身の体質もあって、300km以上走った今でもかなりのペースで踏めています。

とりあえず標高の高いこのあたりの区間は寒くて危険なので、最速で駆け抜けたい。

しかし、道志みちのロングダウンヒルの直前にチェックポイントとなっているコンビニがある。

ここは走り出しの寒さ覚悟で、コンビニにてしっかりと補給していくのが良さそうだな・・・。

そんなことを考えていると、最後のチェックポイントであるセブンイレブン山中湖旭ヶ丘店に到着。(23:47)f:id:ikarugasan:20190813181838j:image

記録はこんな感じ。あと80kmほど!f:id:ikarugasan:20190813181855j:image

そして道路を挟んだコンビニの向かいには山中湖・・・真っ暗ですが(^_^;)f:id:ikarugasan:20190813181904j:image

残り80kmをノンストップで走れる分の補給と補給食の購入をしていきます。

結構な時間休んだらコンビニの外に出て、出発の準備。

さっき追い抜いたし、そろそろ来るかな来るかなー…とずっと来た道を気にしますが、一向に来る気配がありません。

うーん、さすがに差が開きすぎていたかな…と思い、諦めて出発しようとした瞬間!

遠くからライトが近づいてくるのが見え、NAさんもコンビニへたどり着いたようです(^^)

良かった、とりあえず無事みたいです。

もうこれでゴールまで(もしくはゴールでも)会うことはないかもしれませんが、先に行きます!と告げて、いざスタート!!

あと80kmを走ればゴール!SRも達成だ!

 

(しかしこのあと恐ろしい悪夢が待ち構えている事など、この時知る由もなかった…)

 

スタートする時点で普通に雨が降っていたので出発前にレインウェア、レインパンツを着てきているのだが・・・相変わらず走り出しは寒い!!!!!

本当に寒い!!!!!!

ずっと絶叫していないと耐えられないほどでした。近所のみなさんゴメンナサイm(_ _)m

この日一番の寒さだったので、スタートしてすぐの下りで、いきなり全力でペダルを回す!

うおぉおおおお!!!!!!!!!!

燃えろ!!!!オレの小宇宙よ!!!!!!!!!

全力で踏んで発熱したおかげで、少し楽になりました。

その後、ほんのちょっと登ったら、いよいよ道志みちのロングダウンヒルへと差し掛かります。

もちろん今まで通り、超ゆっくり・超安全に下っていきます。

ずーっと雨ですが、途中からまさかの雨脚が強まってきました。

そりゃもう、スタートの時と同じくらいの大雨です(^_^;)

でもまあ、大雨だったとしても速度さえ出さなければ安全に下ることはできるので、とにかくブレーキをして速度を殺し、超ゆっくり下ります。

 

「そういえば、今日はまだ眠気が来ないなぁ。」

 

下っている最中、不吉な事を考え始めます。

 

「意外と今日は大丈夫なのかも?」

「あれ?眠気ってどんな感じのだったっけ?」

「確か、こんな感じの・・・・zzzzzz……

 ・・・ッハ!?!?ヤバイヤバイ!!」

 

はい、とうとうきました。というか、自ら呼び寄せてしまいました。

最後の関門・睡魔です。

しかも深夜1:00。大雨でカーブの多い危険なダウンヒルの最中に睡魔です。

これほど危険なシーンは他にありません。

 

通常であれば、眠くなったら仮眠するのがセオリーですが、今の状況ではそれをすべきではありません。

なぜなら、大雨でこのあたりに寝るところなど無く、あったとしても標高が高いことにより寒く、ずぶ濡れになった体で寝ようものならそれこそ低体温症を引き起こして大変な事になってしまうからです。

最善策を考えれば、さっきのチェックポイントのコンビニで仮眠しておくのが正解だったのかもしれませんが…その時はまだ眠くなく、もう既にある程度下ってきてしまっているので戻るわけにもいきません。

そういうわけで、現時点での最善策を考えた場合、睡魔に耐えながら安全確実に下るのが一番であると判断し、そのまま下ることにしました。

 

常にブレーキをかけ続け、前方の路面の状態に全神経を集中させて下ります。

が、どうしてもウトウトし始めてしまいます。なんかこう、まぶたが自然と閉じていく感じのアレです(^_^;)

 

ウトウト→ハッ!?→あぶねーあぶねー→ウトウト→ハッ!?→あぶねーあぶねー(以下ループ)

 

まさにこんな感じでした(*_*;

とにかく正気に戻ってから取り返しのつかない事にはならないよう、速度だけは出さないよう意識しました。

一応寒さについては大丈夫でした。下り始めるピークの標高900〜1000m付近がヤバかっただけで、あとはとりあえずGOHを発動させなくても耐えられる寒さだったのには助かりました。(それだけレインウェアが優秀なのかも!)

 

また、これだけ疲れていると、眠気と一緒に幻覚もたくさん見ました。

主にウトウトしてる最中にですが、二本足で歩く電柱とか、動く岩のモンスター・ゴーレムとか・・・・(-_-;)(-_-;)(-_-;)

いや、冗談に聞こえるかもしれませんが、ホントに見たんですよ。信じてくださいってば(*_*;

 

そんな感じで道志みちダウンヒル

結構下ったところで、謎の登りが始まる。

名も無き峠というやつだろうか。

そこを深夜2:00、大雨の中単独で登る…。f:id:ikarugasan:20190813181916j:imageこんなことをしていると、これこそが非日常感の頂点に達する行為なんじゃないかなあと思えてきます(^_^;)

その後、名も無き峠をクリアして細い道を下る。

ずっと下ったら、事前にグーグルストリートビューで予習してきた見覚えのある道に出て、あとはサイコンのGPSナビに従って走るだけ。

ようやく街中に出たが、ここでも相変わらず本降りの雨のため、寒くならないよう再びGOHを発動させてとばしていきます。

あ、あとケツも既に限界に達してしまったので600kmブルベの時に体得した「無」も発動させて走りました。

 

深夜3:00過ぎの市街地では、交通量はほとんどなく、あるとすれば夜通し走っているトラックくらい。

人影もなく、ただ雨の音だけが聞こえる世界で、ひたすらゴールに向かって単騎で走り続けます。

山中湖のコンビニで買っておいたようかんも食べつつ、大会前日に車で通った見覚えのある道に出て、ようやく帰ってきたんだなという感覚を味わう。

そして、とてつもない疲れを背負いつつ、ようやくスタートした時の風景が見えてきて・・・・ついに・・・・

ゴール!!!!(4:00)

ようやくゴールしました。f:id:ikarugasan:20190813181925j:image

ゴールした直後は「嬉しい!サイコーだ!」

・・・なんて気持ちは一切なく、とりあえず疲れ過ぎて休みたいという気持ちでいっぱいでした(^_^;)

受付でチェックの証であるコンビニレシートと志賀坂峠・ぶどう峠・麦草峠の写真を見せて、無事に23時間00分で400kmの認定達成です!!

400kmのメダルももちろん購入しておきました!!f:id:ikarugasan:20190813181932j:imageボルト1600の光で照らしてみました!

ちなみにメダルを持ってる指のふやけ具合から、いかに大雨だったかが分かるかと思います(^_^;)

受付の方に確認すると、7番手でのゴールだったようです。

そして、後日ホームページで公開されたリザルトによると、

 

エントリー:102名

DNS:59名

出走:43名

リタイア:18名

完走:25名

完走率:58%

 

だったようです。(完走率が以前走った600kmブルベの時と全く同じという)

大雨だったのでさすがにDNSが多いです。

完走率は50%近くなものの、完走してる人数がそれなりにいたので過酷なブルベだけれど全国から猛者が集まって来ているんだなーと思いました。

ちなみにトップは17時間台のヤバイ人。

聞いた話によるとキャノンボーラーだとかなんとか・・・(*_*;

 

今回もお馴染みサイコーの相棒! f:id:ikarugasan:20190813181939j:imageゴール直後なのでまだ暗かったですが、休んでいると徐々に空が明るくなってきて、夜が明けました(^_^;)

 

これで今年最大の目標にしていたSRを無事達成することができました!

これにて、超長距離への挑戦は終わり・・・・・・にしようかと思ってましたが、さらなるレベルアップのため、EXステージとしてまた新たな目標ができました。

それについては、また次のブログあたりで・・・。

 

それでは!

 

【記録】

走行距離・・・403.53
走行時間・・・19:31:55
平均速度・・・20.66
最高速度・・・58.45
平均ケイデンス・・・74
最大ケイデンス・・・243(いつもの)
平均心拍・・・133
最大心拍・・・181
累積標高・・・4354.0(別の方のキレイな標高図では合計約6800mでした。自分のログの標高図と比べてみると、明らかに自分のは山が欠けており、やはりうまく計測できていなかったことが分かりました(T_T))