久しぶりにブログ再開します。
結論からいうと、初の手組ホイールは無事完成しました!
これから少しの間、手組の話をメインに書いていきますが、設計編・必要工具編・組み立て編・走行テスト編・鑑賞編・・・という感じで複数回に分けて記事を書く予定でいます。
あ、鑑賞編はたぶんありません。(笑)
先に書いておきますが、こういう記事を書くと必ずと言っていいほど「これはおかしい。〇〇が正しい。」とか「ここはこうじゃなくてこうだろ」と言う人が絶対出てきます。
あくまで自分がどんな理由でパーツを選定したか、どんな考え方でこういう風にしたかといったことをメインに書いていくので、考え方とかが間違ってる等のコメントは全て無視しますのでよろしくです。
さっそく本題に入ります!
そもそもなんで手組を始めようと思い立ったのか?
それはこれからブルベといった超長距離を走っていく中で、完組ホイールよりも手組ホイールの方が何かと有利だと思ったから。
まず一番はスポークの問題。
完組ホイールはスポーク本数が少なく、1本でも折れたら走行不能に陥る可能性が高い。
その点手組ならばスポーク本数が多く、1本くらい折れても走行不能に陥る事は少ない。また、予備スポークを持ってればその場で自分で即修理し、再び走行可能となる訳です。
もう一つの理由は、軽量なホイールを安く作れるという点。
1400g台の完組ホイールを買おうとすると10万円近くしますが、手組で同じ重さのホイールを組もうとするとたった2~3万円とかで作ることが出来てしまいます。
軽さだけでみれば、圧倒的なコストパフォーマンスです!
しかし、それは「軽さだけ」の話。
ホイールはただ軽ければいいってものではなく、剛性といった力の伝達性能も要求されます。
完組ホイールは専用設計でリム、ハブ、スポークを作っているため、手組では絶対に真似することのできない性能があるといいます。
その代わり手組ホイールは自由にパーツを選ぶことができ、組み方次第で自分の好きなようにステータスを振ったホイールをつくることが出来ちゃいます。
ここが手組と完組の一番の違いみたいですね。
とりあえずそんな感じで手組を始めた理由としてはブルベのため、そして安く軽いホイールが作れるからというのが理由です。
(あと一つ付け加えるならば、手組をやってる人が少ないから。少数派が好きな自分としては、完組が主流となっている今の時代において、手組に物凄い魅力を感じたのです)
お次はパーツ選定の話。
ホイールはリム、スポーク、ハブ、ニップルから構成されていますが、まずはどんなホイールを作りたいかを考えました。
自分の場合、「安くて軽い手組ホイール」をコンセプトにパーツを選定。
ここで、パーツ選定だけでなく、スポークの本数・組み方も一緒に検討をしていく必要があります。
自分の場合、全くの初心者なので手組のプロフェッショナルであるR師匠に色々教わりながらパーツを選びました。
ということで、私が選んだパーツ構成・組み方は以下の通り。
〈フロント〉
リム・・・TNI al22
ハブ・・・NOVATEC A291SB-SL
スポーク・・・DT コンペティション(黒) Φ2.0×1.8mm バテッド
ニップル・・・DT アルミニップル(ターコイズブルー)
リムテープ・・・ベロプラグ(黄)
20H ヨンヨン組 イタリアン
〈リア〉
リム・・・TNI al22
ハブ・・・NOVATEC F482SB-SL
スポーク・・・DT コンペティション(黒) Φ2.0×1.8mm バテッド
ニップル・・・DT アルミニップル(ターコイズブルー)
リムテープ・・・ベロプラグ(黄)
24H ヨンロク組 イタリアン
上から順番に検討した内容を書いていきます。
まずはリム。
TNI al22です。
ホイールは全体の重さではなく外周部の軽さがものをいうため、とにかく軽量なリムを選ぶことを重視しました。
今回の場合、安くて軽いだけでなく剛性もそれなりにあり、ネットの評判も悪くないTNI al22を選ぶことに。
リム重量と聞いて、あまり馴染みがない人もいるかと思うので簡単に完組ホイールのリム重量を書いておきます。(ここに書いてあるのはどこかのサイトに載っていた情報によるものですので、絶対合ってるとは限りませんのであしからず)
ちなみに全てフロントリムでの話です。
レーシング3、ゾンダ・・・約460g
レーゼロ・・・約420g
デュラ WH-9000 C24 CL・・・約380g
TNI al22・・・約380g
こんな感じです。TNI al22はアルミクリンチャーリムとしてはかなり軽量な方だと思います。
ちなみにこんなに軽くてお値段約3500円。もちろんリム1個でです。
前後合わせれば約7000円で買うことができます。軽さに対するコスパ、ずば抜けてます。
購入はワールドサイクルで買いました。
次はハブ。
NOVATEC A291SB-SLとF482SB-SL。
力学上、回転体の中心部は重い方が回るらしいので(確かG〇KIS〇はその理論に基づいて設計されていたような?)ハブについてはそこまで軽さを求めてませんでしたが、性能に対するコスパが圧倒的に良いNOVATECのA291SB-SLとF482SB-SLというハブがあったのでこれにしました。
前60g、後228gで前後セットで約9000円。
回転性能といったほかの性能も申し分ない。
ちなみに回転自体の軽さについてはどれを選んでもあまり変わらないかなという判断から、特に重視してません。
他メーカーのハブだとTNI エボリューションライトハブがほぼ同等の重量でしたが値段が前後セットで約20000円!高い・・・。
シマノのデュラハブも良いなぁと思ったけれど重量・値段がノバテックに比べると少し取っ付きにくい・・・。なので候補からは除外。
購入はAmazonでした。(セットで売ってます)
次はスポーク。
DT コンペティション(黒)。
スポークが決まるまで一番時間がかかりました。
なぜならば、前述した通り組み方・本数を決めるのはもちろん、スポーク長を計算しないといけないからです。
スポーク長計算はリム高、ハブフランジ径、組み方といった様々な要素によって変わり、正しい長さのスポークを使わないとうまく組めなくなるため、手組をする上でスポーク長計算は必須です。
スポーク長はインターネット上にたくさん転がっているスポーク長計算機を使う、もしくは自力で計算して算出する方法があるようですが、自分はこのスポーク長計算機を使いました。(http://spoke.gzmapss.com)
ここでスポークに関する基礎的な知識について書きます。
知ってる人はスルーしてください。ほんとに当たり前の話ですので…(自分は恥ずかしながら今回手組をやるまでほとんど知りませんでした)
まずはスポークとリムとニップルの構造。
これがスポーク。これはJベンドというタイプ(先端がJ字の形してる)ですが、完全に真っ直ぐの形をしたストレートプルというタイプのスポークもあります。(レーシング3とかレーゼロのスポークがまさにそれ。もちろん手組でもストレートプルはあります)
反対側はねじ切ってあり・・・
ニップルをこんな感じにねじ込むことができます。
これをリム穴に通せば・・・
ニップルがナットの役割を果たし、ねじ込むことでハブが引き寄せられ、スポークテンションがかけられる・・・という仕組みになってます。
組み方についても少し説明します。
組み方は大まかに分けて2種類あり、ラジアル組、タンジェント組(クロス組とも)があります。
ラジアル組はその名の通り放射状に組む組み方で・・・
タンジェント組はスポークが交差する組み方です。
タンジェント組にはさらに2本組(1クロス)、4本組(2クロス)、6本組(3クロス)…とあり、スポークを交差させる回数によって種類が変わります。
上のタンジェント組の写真(フルクラムレーシングクアトロのリアホイール)はDS側が4本組(2クロス)になってるのが分かりますね!
ちなみにDS(ドライブサイド)側とは別名フリー側ともいい、フリーボディが付いてる側の事をいいます。
反対側はNDS(ノンドライブサイド)側、もしくは反フリー側と呼ばれます。
つまり、フルクラムのレーシングクアトロとかレッドウインドは前輪がラジアル組、後輪がDS側が4本組(2クロス)、NDS側がラジアル組になっている・・・ということです。
基本的にはラジアル組よりタンジェント組の方がスポークをクロスしている分剛性が高くなり、耐久性が上がるのでフリーボディが付いていてペダルを回すたび強烈な力が加わるDS側はラジアルではなくタンジェントで組まれていることが多いように思います。
パーツ構成の欄の一番下にイタリアンとありますが、これは何かというとラジアル組やタンジェント組とはまた別でそういう種類の組み方の事をいいます。(すっごく分かりづらいですがそうとしか言えません!すみません!)
基本的にJベンドスポークのタンジェント組にしかなく、そのタンジェントの中にJIS組みとイタリアン組みとあり、4本組だったとしても6本組だったとしてもどっちの組み方でも組めます。(4本組 イタリアンとか、4本組 JISとか、6本組 イタリアンとか、6本組 JISとか・・・)
これだけの説明では知らない人からすれば全くもって意味不明だと思いますので、手組ホイールで超有名なショップブログ、のむラボさんの専門用語を交えてほんの少しだけ説明しようと思います。(本気で説明するとものすごく長くなるので本当にほんの少しだけです!気になる方はのむラボさんのブログで調べるのがオススメです。自分ものむラボさんのブログを読んで知識を身につけました(^_^;))
ハブにスポークを通す時、当たり前のことですが二パターン通し方があります。
一つは内側から外側に通す通し方、もう一つは外側から内側に通す通し方。
で、内側から外側に通したスポークのことをのむラボ専門用語でヌポークと呼びます。
逆に外側から内側に通したスポークのことをこれまたのむラボ専門用語で反ヌポークと呼びます。(理由は毎回「内側から外側に通したスポーク」と書くのがメンドイし大変だからだそうな…)
この写真のホイールを例にします。
写真奥がホイールの進行方向と考えます。
進行方向に対してヌポークと反ヌポークが写真の形になってる組み方がイタリアン組です。
このホイールをひっくり返したとすると、進行方向は奥から手前方向となり、ヌポークと反ヌポークの向きも逆になります。
これがイタリアンの特徴。
もしこれがJIS組みだった場合、ひっくり返してもヌポーク、反ヌポークの向きが変わりません。
なぜひっくり返しても向きが変わらないかというと、DSとNDSでヌポーク・反ヌポークがそれぞれ逆に組まれているからです。
・・・言葉で説明しても本当に意味がわからないと思います。
とりあえずイタリアンとJISはそういうものだと思ってください(^_^;)
で、ここからが重要。
現在ロードの世界ではイタリアンで組むのが主流のようです。(ただし、ディスクブレーキ仕様のホイールだと話は変わってきます)
理論はめちゃくちゃ長くなるので詳しく書きませんが、イタリアンだとペダルを踏む=フリーが回転してねじれるとヌポークを即引っ張る動きをするため、力を最も効率よく伝達できるのです。
(ヌポークと反ヌポークを完全に逆にして組んだ逆イタリアンというのもあり、もし逆イタリアンで組んだとするとフリーが回転した瞬間ヌポークが一気に緩み、まったく力が掛からないどころか力が逃げてしまうことになります。)
とりあえず、タンジェント組の時はイタリアン。で覚えておくことにします。(あくまで自分の考え方のため、これが絶対正しいというわけではないです。必要に応じてJISとイタリアンどっちにするか検討するのが個人的に正しいと思います)
とまあ、以上の話から今回はイタリアンでヨンヨン組・ヨンロク組をやりました。
ヨンヨン組というのは左右4本組のことで、ヨンロク組というのは(本来であればこの名称自体もこれまたのむラボ専門用語になります)DS側を4本組、NDS側を6本組で組んだ組み方のことを言います。
普通は左右同じ交差数でホイールを組みますが、あえてヨンロクで交差数を変えて組む効果としては、テンション差を是正できるみたいです。具体的には、NDS側のテンションをほんの数%アップできる・・・というものらしい。
なぜヨンロクにしたかと言われれば、とりあえずこれにしとけば間違いないという感じだったのでヨンロク組にしました。(初めてなので正直なんでも良かったです。次に組む時は違う組み方をしてみて、どんな違いがあるかを感じられたらいいなと思ってます)
組み方を検討する際、最初はフルクラムホイールみたいにフロントラジアル、リアDSクロスのNDSラジアルにしようかとも考えていたのですが、ラジアルとクロスでそれぞれ特徴があり、自分の場合ダンシングをよく使うので横剛性を重視したかったため、オールクロスで組むことにしました。
それぞれの特徴は以下の通り。
〈ラジアル〉
・スポーク長を最も短くできるので最も軽量にできる
・反ヌポークで組めば空力が最も良くなる
・クロスと比べて乗り心地が悪くなる
・クロスしてない分地面からの衝撃が直接伝わり、ハブの寿命がクロスより短くなる
・横剛性があまり出せない
・スポークが折れた時に振れが出やすい
〈クロス(タンジェント)〉
・クロスさせる分スポーク長が長くなり重量増
・空力ではラジアルに劣る
・乗り心地は良くなる
・クロスしたスポークのおかげで地面からの衝撃を分散させることができ、ラジアルよりもハブの寿命は長くなる
・横剛性が上がる
・スポークが折れても振れが出にくい
こんな感じらしいです。
ざっくり分けるとガチレース志向ならラジアル、ロングライド志向ならタンジェントがオススメ・・・なのかな?自分が重視したい項目によって組み方を決めるといいと思います。
ちなみに実際に組む時の話で、ラジアルは簡単に組めますがクロスは少し考えないとうまく組めません。
組むのに慣れてしまえば全く関係ない話になりますが、クロスは初めて組む際には割と難しいです。
でも、クロスが組めるようにならないとラジアル一択になってしまい、後輪に至っては自分で組むのが不可能になってしまうので、初めて挑戦する際はクロスがオススメです。(前後輪ともクロスの必要はありませんが…)
ここら辺でスポークの基礎知識紹介を終えて本編に戻ります。(正直まだまだ書き足りないところがありますがここら辺で終わります。長々とすみませんでした(T_T))
スポークは組み方によって長さが変わります。
ラジアル→2本組→4本組→6本組→8本組……の順にスポーク長が長くなっていきます。
後輪だとDS側、NDS側のハブフランジ径が異なっていることがあるため、さらにそれぞれでスポーク長が異なることになります。
まあつまり何が言いたいかというと、大体の場合はフロント用、リアDS用、リアNDS用の3種類の長さのスポークを用意しないといけないということです。
20H、24Hとかはホール数、つまりリム穴の数を表してますが、今回の組み方でいうとフロント20Hの場合20本のスポークが必要、リア24Hの場合DS側で12本、NDS側で12本のスポークが必要となります。
合計でいうと長さの異なるスポークが44本必要となるわけです。
その長さを先ほど登場したスポーク長計算機を使って算出していくわけですが、自分の場合こんな感じになりました。
フロント
リア
これらの計算結果からフロントは290mmを20本、リアは296mmを12本、282mmを12本買うことにしました。(フロントのは291mmとなってますが、選んだスポークの商品ラインナップが2mm単位でしか無かったので一番数値の近い290mmにしました)
計算するために有効リム径(ERD)とかピッチ(PCD)とかフランジセンター間とかの数値を入れなきゃいけないのですが、これらの数値は実際のモノの寸法を測定して入力します。
そのため、スポークを発注する前に先にリムとハブを発注しておく必要があります。
・・・・・・なのですが、実はメーカーの商品紹介ページにそれぞれの各寸法が載っていることも多く、実際に測らずともホームページに書いてある値を入力するだけでスポーク長を出すことも可能です。
自分の場合は先にリムとハブを発注しておき、届いたら寸法測定を行い、さらにその後にホームページの寸法値を確認してホームページの値を計算機に入力してスポーク長を出しました。
しかし、ここで一つだけ失敗している事がありました。
パーツを全て発注し終え、いざ組もうとなった時に気づいたのですが、有効リム径(ERD)が間違っており、スポーク長が本来の長さよりも短くなってしまいました。(実際に測った値は589mmで、ホームページに記載してある公称値は595mmとなっていた)
なぜこうなったのかというと、有効リム径(ERD)をただのリム内径とばかりに勘違いしてしまい、本来の有効リム径(ERD)分を考慮せず計算機を叩いてしまったようです。
ちなみに本来の有効リム径(ERD)とは、ニップルがリムに入った状態で、ニップル全長からニップル頭のへこんだ部分、出づらの部分を引いた値×2にリム内径を足したものがERDになります。(まあつまりリム内径+スポークがリムの中に入る長さを考慮した数値のこと。とりあえずリム内径よりほんのちょっと長くなる。)
あと、ERDがホームページに載っていることを完全に見落としていて、実測したリム内径が正しいとばかりに思い込んでいたのが失敗の原因。
みなさんもERDにはご注意ください。
正しいERDの値(589mm→595mm)にして計算し直し、スポークを再度発注したら問題なくホイールが組めたので、ERDとそれ以外の値はこれで問題ないようです。
・・・とりあえず臨場感(?)を出すために、ここから組み立て編までの間、スポーク長を間違えたテイで話を進めていくことにします(笑)
さて、スポーク長が算出できたらお次はどこのスポークを買うか考えます。
ちなみにスポーク自体の種類にも、完全に円柱の形をしたプレーンスポーク、両端以外の厚みが薄くなって軽量化がなされているバテッドスポーク、中央部分が扁平形状になっていて空力性能の高いエアロスポークの3種類があり、順に値段が高く、そして軽くなっていきます。
今回はエアロスポークを選ぶことにします。
理由は組み立てがしやすく、空力性能および軽量化が可能という理由から。
高性能エアロスポークで最も有名なのがサピム CX-RAYというスポーク。
あらゆる面で高い評価を受けており、その性能はまさに折り紙つき。
ただし、値段がとにかく高い。
1本につき約360円(シルバーの場合。ブラックだと約500円)。シルバーとブラックの間をとって約400円といったところ。これだけ聞いてもまだあまりピンと来ないかもしれない。
ホイールを組むのに最低44本が必要。
そこへさらに折れた時のことを考慮し、予備スポークを各サイズ3本ずつ買っておくこととする。
すると、400×(44+3×3)=21200円となる。
安くて軽い手組ホイールを作りたいわけだが、これではスポークだけで一気に値段が跳ね上がってしまう。(確かに性能はピカイチかもしれないが…)
さすがにそんなに出せない。
そこで、cn spoke aero 424、pillar PSR x-tra 1420というCX-RAYと同等の性能をもつと言われているエアロスポークにすることにした。
こちらはCX-RAYよりも値段が抑えられており(aero 424は1本約180円、x-tra 1420は1本約270円)性能も申し分ないとのこと。
しかし、国内ではほとんど取り扱われていないようで入手が困難。
ebayやAliexpressといった海外通販サイトなら買うことができるようなのでこちらをチェックしてみるが、納期がどれも9月上旬~中旬といった感じで遅い。(8/20~22時点での話)
なるべく早く手組を完成させたいという思いがあったことから、これらのスポークは断念。
入手が容易という点で見ていくと、国内でよく出回っているDT SWISSもしくは国産の星となる。
星は国産スポークなので圧倒的に安い。(1本約60円)その代わり重量も値段相応…
DTは手組ホイールのブログでもよく見かけ、性能も良さそうということでDTにすることにした。
DTのエアロスポークにはニューエアロとエアロライトの2種類があるが、エアロライトはCX-RAYと同等の軽さと値段を兼ね揃えるスポークなので却下。
ニューエアロはほどよい値段(1本約220円)でなかなかの性能。これに決めた!
どこで買おうか?国内のオンラインショップだとパックスサイクルとかタキザワサイクルで取り扱ってる模様。
タキザワサイクルを見ると長さによって欠品がいくつかあり、残りが無さそうな感じ。パックスサイクルも在庫限りで確実にあるとは言えなさそう。(まぁ、問い合わせればいいだけの話だが…)
エアロスポークの入手がこれほど大変だったとは・・・。
うーん、ここは苦渋の決断でエアロスポークではなくバテッドスポークにすることにします。
まあ、初めて手組に挑戦するわけだし、最初は基本となる丸スポークから始めるべきだもんね!(・・・と自分に言い聞かせておいた)
バテッドスポークで有名どころはDT コンペティション。
個人的にこれが一番よく見かける気がする。
よし、これに決めた!(2回目)
値段も黒で1本約120円。かなりお買い得です。
パックスサイクルなら希望の長さが問題なく入手できるようだったのでパックスサイクルで購入しました。
・・・こんな感じでどんどんグレードダウンしていき、ついにはエアロですらなくなってスポークが決まったのでした(笑)
(ちなみにこの後さらにグレードダウンすることになります…)
これでようやくスポーク選定の話は終わり。
とにかくスポークの話が長かったですが、それだけ検討する事や知っておくべき内容が多いということですネ(^_^;)
お次はニップル。
DT アルミニップル ターコイズブルーです。
スポークをDTにしたのでニップルもDTのものにしました。
ニップルにはブラスニップル(真鍮ニップル)とアルミニップルの2種類があります。
それぞれの特徴としては、ブラスニップルだとアルミに比べて重い代わりに舐めにくく扱いやすい。一般的に使われているのがブラスニップルだそうです。
対してアルミニップルは真鍮より軽量。外周部を軽くしたい時にはオススメです。ただし、舐めやすく、取り扱いに気をつけていないと大変な事になります。(高テンションがかかった状態で舐めてしまいニップルが回せなくなった日には・・・(゚o゚;))
ニップルはカラーバリエーションが豊富で、DTのアルミニップルだとレッド・ブルー・グリーン・ゴールド・ブラック・パープル・ターコイズブルーの7種類あります。
色んなカラーを選ぶことができる数少ない部品なので、好みの色を選んで完組にはできないようなオリジナリティ溢れる手組ホイールを作りたいところですね♪
1個約60円で、リム穴の数だけ買いました。
購入はスポークと同じくパックスサイクルです。
(ちなみに買ったのは44個ですが、上の写真をよく見ると45個あります(^_^;))
最後はリムテープ。
いや、正確にはテープではなくリム穴を塞ぐアイテム。
それがこれ、ベロプラグ!
リム穴にはめて使います。これを使うことでリムテープを使った時よりも大幅に外周部の軽量化を行うことが可能です。
固いけど高耐久・軽量で有名なシマノの青いリムテープが前後セットで約30gだとしたら、ベロプラグは44個で約10gです。とにかく軽い!
2種類サイズがあり、赤(8.0mm用)と黄(8.5~9.3mm用)があります。
長さはリム穴の径の事を指していて、TNI al22のリム穴径は測ったら9.0mmだったので黄色を選びました。
実際に取り付けて既にロングライドも走っていますが、問題なく使えています。
購入はスポーク・ニップルと同じくパックスサイクル。
(そして上の写真、44個買ったはずなのにこれまた45以下略)
あと、ホール数についての検討を書いてなかったので少しだけ書いておきます。
フルクラムのレッドウインド、レーシング3といった上位モデルのホイールを見るとホール数がフロント16H、リア21Hになってます。
手組でも同じホール数で組もうとしたら・・・たぶんできません。
いや、正確にはできるかもしれませんが、できたとしても剛性が足らず、フニャフニャのホイールになってしまうといわれてます。
あくまで少ないホール数で高い性能を発揮できるのが専用設計の完組ホイールです。
では手組ホイールの場合、どのホール数が最適か??
一般的にはフロント20H、リア24Hがオススメのようです。
耐久性が高く、頑丈なホイールが作りたい場合は28Hとか32Hに増やしていくといいと思いますが、そうなると今度は逆に重量・空気抵抗増となるので注意が必要です。ただし、スポークが折れた時など、スポークのトラブルには滅法強くなると思われます。
今回は軽量重視の手組ホイールを作りますが、ブルベ向きのホイールを作るとしたら24/28Hとか28/32Hとかで考えています。
以上で手組ホイール設計編が終了です。(めっちゃ長くてすみませんでした)
次回は必要工具編です。
つづく